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虚貌

e0012194_23512615.jpg『火の粉』で、その存在を知った雫井脩介さんの次に手に取った作品は『虚貌』。ヤバイ。ヤバイくらいにオモシロイ。

筆力のせいなのか、展開の巧さのせいなのか、たぶん両方なんだろうけど、『火の粉』のときと同じように先を知りたくて知りたくてページをめくる手が止まらない。斜め読みしそうになると、伏線が効いてきて、ちょっと前に戻って頷いてみたりとか。こいつも、超一級のサスペンスです。

ただ、物語の幕を開ける事件の描写を初めとして、人間の醜悪な心理やそれによって引き起こされる行動を露骨に書いているので、心根がキレイな人は辛いかも。

作品の根幹を支えるトリックには、賛否両論があるだろうけど、そういうものだと思ってしまえば気にはならないかな。だって「虚貌」ですから。それよりも、このトリックにつながるいくつかの伏線というか小ネタが楽しめるのでそれでOK。ちなみに、文庫本の解説は福井晴敏さんが寄稿されてますが、これが見事な解説。解説読んで感服したのは初めてです。

生まれてから20歳頃まで岐阜県内を転々としていたので、舞台となった地域すべてに土地勘があるのと、なんといってもうちの親父がモリさんを地でいくような釣り好きな岐阜県警の警官だったので、岐阜弁を含めて不思議な感覚で楽しめました。岐阜県人は読むべし。
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by dlynch | 2005-12-17 23:54 | book
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