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半落ち

e0012194_2211972.jpg原作を読んでからさほど日を置かずに映画『半落ち』を観てみたんですが・・原作の方が何倍もよかった。

まず、原作では梶聡一郎の「空白の2日間」を解き明かさんと6人の男たちが挑むわけだけど、それぞれの社会的な事情に阻まれて臍を噛むのに映画ではその辺がちっとも伝わってこない。それに、原作の流れを2時間に無理矢理収める一方でクライマックスの法廷シーンに時間を割きすぎてるので、前半~中盤がバタバタとしちゃってる。その法廷シーンを台無しにする裁判官・藤林のヒステリックなお説教。裁判官があんなに興奮しちゃうなんてありえないでしょう。そして、「人生五十年」をどうして削っちゃったんだろうか?「五十歳」はこの映画のカギを握るキーワードなのに。

もう一つの不満がミスキャスティング。
寺尾聡がドンピシャで、樹木希林はさすが名優、嶋田久作の警察官僚っぷりがいいんだけど、あとの肝心な脇を固める志木・柴田恭兵、佐瀬・伊原剛志、植村・國村隼がどうもなぁ。論外なのは、藤林を演じた吉岡秀隆。法服は似合わないし、裁判官としての威厳はないし、亭主関白な結婚をしているに見えないし、そしてあの法廷シーン・・。樹木希林の熱演がぶちこわしだよ。

ライスとの描き方は賛否両論があるだろうけど、ここだけは原作よりも映画の方が好き。ただ、池上には何も言わずにじっと梶を見送るだけにして欲しかった。
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by dlynch | 2006-03-20 22:10 | cinema
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