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ミリオンダラー・ベイビー | クリント・イーストウッド

e0012194_21403114.jpg『ナルニア国物語』とは別の意味で映画を観たなぁと思わせてくれたのが『ミリオンダラー・ベイビー』。静かで激しい大人の映画でした。

自分でなにかを「創ろう」とすると、あれもこれもと詰め込んだり、表現したいことをより際だたせるためのスパイスを忘れがちだけど、この辺のバランスがとってもよかった。デンジャーの存在がまさにそれ。陰影を効かせた映像もこれまたすばらしい。唯一の不満はフランキーと娘との関係が明らかにならなかったこと。そこはオーディエンスの想像力だってことなのかな?

イーストウッドとモーガン・フリーマンの還暦コンビの存在感はさすが。この二人の噛み合ってるんだかいないんだかのやりとりが軽妙で楽しい。ヒラリー・スワンク『ザ・コア』で観たときにはゴツゴツした不細工な女優さんだなと思ったけど、そのゴツゴツ感がボクサーではぴったり。あの身体と動きは相当にトレーニングを積んだんでしょうね。そして、この作品では、ときどきすごくチャーミング。ダイナーでマネージャーに断りを入れるところとか、ガソリンスタンドで犬連れの女の子に笑いかけるところとか。

ミリオンダラーに上り詰めたところからラストまでの流れは、映画や小説では幾度となく取り上げられたことがあるテーマなので、最後はそうせざるを得ないだろうなと思いながら観ていたけど(とはいいつつ息が詰まった)、いつも思うのは果たして自分がフランキーの立場になったときにそう行動するのかしないのかできるのかできないのか?ということ。そんな立場には絶対に立ちたくはないけれど。
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by dlynch | 2006-05-07 22:31 | cinema
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