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クライマーズ・ハイ | 横山秀夫

e0012194_0234540.jpg1985年ということは当時17歳。もう十分な認識力がある年齢なのに、日航ジャンボ機墜落事故のことは大惨事だったというそれだけの記憶しかありません。Webで調べていて、坂本九が亡くなった事故だったことを思い出したほど。お恥ずかしい。

この『クライマーズ・ハイ』は、その墜落事故を追う地元の新聞社が舞台となってるわけですが、その新聞社の様子が横山さんはそこにいたんじゃないか?と思うくらい、迫力のあるリアルな描写でまずそこに圧倒されます。行間から湯気が立ち上ってる。実際にその場にいた、リアルに体験したってことは、やっぱり文章に力を与えるんですね。神沢のエピソードも然り。

あと2年で40歳になるサラリーマンとしては、社内の派閥だとかや同期の存在、全権デスクという現場責任者、後輩や部下からの信頼と突き上げ・・どうしても悠木と自分を重ねちゃう。悠木の葛藤や迷いは小説の主人公としては歯痒いばかりだけど、これが人間だよね。この辺りはこの本を薦めてくれたAちゃんはどう感じたんだろう?

事件を追うあまりに途中から猛スピードで読んでしまったので、もう一度落ち着いて読んでみたい。とくに全体像を知った上でもう一度読んだら「下りるために登るんさ」の意味がもう少し実感できるような気がする。章の合間に挿入される燐太郎とのエピソードが、とくに最後がかわいらしくて好き。山登りの経験があれば、もっとうまくここの描写が想像できたのに。
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by dlynch | 2006-11-30 00:53 | book
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