初めて
『クリムゾンの迷宮』を読んだのは7-8年前かな。出張先の待ち合わせ場所だった住道駅のロッテリアで読み終えて、半ば放心してたのを良く覚えてます。
題材も舞台も設定も何から何まで異色。Amazonで「戦慄の新感覚ゲームノベル」と紹介されているのがピッタリのちょっと変わったミステリー。本作のベースともいえるゲームブックには、実は中学生の頃にはまったことがあって(ザナドゥとかイースとか好きだったし)、ベッドの中でドキドキしながら、逃げるなら112へ、戦うなら523へって楽しんでたもんです。
ここで描かれているのはある意味究極のRPG。先がどうなるか気になって、主人公がどう乗り切るか気になって、あいつらどうなったんだろう?コイツは何隠してるんだ?って、そりゃもうドキドキハラハラです。何度読んでもホントに面白い。ヒトってほんとにあんなんになっちゃうのかねぇ。
キワモノともいえる題材なのにバカバカしくも子供っぽくも感じないのは貴志さんの筆力なんだよな。文章が格調高くて、ピリリとした絶妙な会話のやりとりがあったりして、4度目の今回はそんなところも楽しめました。
貴志さん、次の作品はいつですか?