ブログトップ

cinema and book

killbill.exblog.jp

見えないドアと鶴の空 | 白石 一文

e0012194_2316445.jpg実は去年のうちに読み終えていた『見えないドアと鶴の空』。前に読んだ『僕のなかの壊れていない部分』が気に入って手に取ってみたんだけど、不思議なタイトルから連想される不思議な作品を期待していたら、不思議な能力が描かれてるものの、骨子は一昔前のTBSのメロドラマのよう。

『一瞬の光』でもそうだったように、この人のセックス描写は生々しくて、それがよりメロドラマっぽく、湿っぽくしている。昴一は確かに真摯に生きようとしてるけど、絹子から逃げ、由香里に溺れてる姿を見てるとただの節操のない、だらしない男にしか見えなくて。エリート然とした人が登場して、しどけない姿を見せつけるのも(このパターン多い)拍車をかけてるし。

また、日常的なお話に超常現象を持ち込むのは嫌いじゃないけど、今回の能力の見せ方は好きじゃない。すべてはラストの演出のために後付けされたような印象を受けちゃって、この手の能力者に必要な悲哀が中途半端になっちゃってる感じ。新年の一作目ながら今ひとつなのでした。
[PR]
by dlynch | 2008-01-07 23:16 | book
<< 24 -TWENTY FOUR... あけましておめでとうございます >>