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アイズ | 鈴木 光司

e0012194_23293696.jpg鈴木光司さんといえば、かの『リング』『らせん』のせいで、ホラー作家と認知されているようで、この『アイズ』の帯にも「このおぞましい恐怖から、あなたはもう逃れられない!!」なんて、いかにもマーケティングなメッセージがご丁寧に太めの明朝体で強調されてますが、彼ってホラー作家なのかな?彼が描いているのはオカルト+ファンタジー。竹内薫さんが解説されてるようにまさに「現代の怪談」だと思うんだけど。

短編を書かせるとその作家の力量が分かると言われるけど、その意味では8つの短編はどれもとっても優れてる。絶妙のタイミングでキリッと終わって、余韻は残すけど、謎は残さない。ニヤリと思わせてみたり、ざまあみろと思わせてみたり、ホッとさせてみたり、ウゲッとさせてみたり、ほんわかさせてみたり。作品によって異なる読了感を感じられるのは短編ならではの楽しみ。ほどよい不気味感も日常から少し離れられるようで、日常の極みのような通勤電車が楽しくなります。

個人的に好きなのは『しるし』。謎の人物の正体と個々人のしるしの捉え方が好き。
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by dlynch | 2008-04-05 23:29 | book
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