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氷点 | 三浦 綾子

e0012194_22374039.jpg最初に『氷点』を読んだのは23-4歳の頃のこと。大阪出張の帰りの新幹線で読み始めて、寮に戻っても読み続け、やっと読み終えたと思ったら、あとがきで『続・氷点』があることを知り、我慢できずにどしゃ降りの雨の中、本屋まで買いに行って、遂にそのまま朝まで読み続けたという思い出の一冊です。

いま読み返してみても、つくづく自分の人生観や恋愛観に影響を与えた作品だなぁと思う。それはこの著作を語るときに誰もが必ず引用する原罪だけではなく、清潔、誠実でありたいと思い続ける人物同士の清らかな恋愛関係、いつまでもじくじくと思い悩む人の弱さ、妬み誹る人の醜さ。こうありたい、こうなっちゃいかんという人生の規範になってます。もっとも、この歳になっても徹や北原の足元にも及ばないんだけど(笑)

舞台となっているのは約60年前の旭川市。メールも携帯もないのに、現在よりも人と人がちゃんとつながってる。その日どころか、すぐに返事を出さないとせっつかれ、匿名で好き勝手なことを喚き立てる、慌ただしくて無責任な現代のコミュニケーションって、便利になってるんじゃなくて、単に退化してるだけなんじゃないかって気がするんだけど、これって年寄りのグチ?どきどきしながら手紙を出して、やきもきしながら手紙を待って、読むのが嬉しいような怖いような封を切るあの感触をもう一度味わいたいって思うのはただのノスタルジー?
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by dlynch | 2008-05-23 22:37 | book
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