一生を終えてのちに残るものは、われわれが集めたものではなくて、 われわれが与えたものである。
『続・氷点』でゆるしを欲する陽子に、祖父がジェラール・シャンドリの引用だとして、語って聞かせたこの言葉は、私の座右の銘です。Give and Takeは、ビジネスの基本ではあるけど、自分個人を売り込みたいときはTakeなんて考えずに、ひたすらGive Give Give。
『効率が10倍アップする新・知的生産術』にも、そんなことが書いてあったっけ。だから、なにかと出し渋ったり、見返りを求めようとする人にはがっかり。与えても与えてもまだ何か出てくるそんな人間になりたいもんです。
赦し(あえて漢字で書く)って難しいテーマだよね。お恥ずかしい話、大学の専攻が西洋哲学だったので、魂の救済とか福音を学んだことがあるんだけど、バブルに浮かれていたへらへら大学生には全く理解できず、それなりに年を重ねた今の立場でこの小説を読んでみても、それがどんなことかなんて、まだまだ分からない。赦しを請うような状況に追い込まれることがなければ一生分からないだろうな。
おもしろいとか、ためになるとか、感動するとか、そんな一通りの言葉では語れない魅力が
『氷点』と
『続・氷点』には溢れてます。韓流ドラマで古典的な恋愛観に涙しちゃう人もぜひ。