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邪魔 | 奥田 英朗

e0012194_22481743.jpg担当している製品のリリースが間近に迫ってきた関係で忙しいの何のって、せっかく『邪魔』という楽しい小説を読み終えたのに、10日後の今日ようやくレビューが書けました。

軸になっているのはとある放火事件。この捜査に加わった所轄勤務の警部補・久野、その事件の第一発見者である及川の妻・恭子が主人公で、ここに警察内部の諸事情やその諸事情に巻き込まれるチンピラ高校生が関係してくるんだけど、サラリーマンとして怖いなぁと感じたのは及川本人のこと。経理課長というポストに就いていれば、ふと邪なことを思いついたときに、やってしまうかどうかは本人の自制心だけで、そこを一歩でも踏み外すとどうなるか・・・怖い怖い。

怖いといえば、恭子の変わりっぷりも怖い。小さな幸せを求める平凡な主婦って、結局は夫と子供に寄りかかるだけの自立心も展望もなにも持ち合わせていない空虚な存在なわけですが、そこか崩れるとどんな狂気に走ってしまうのか。桜桃の会に傾倒していく様が端で見ていて(読んでいて)怖い。『サウスバウンド』もそうだったけど、奥田さんって、志が低い反体制団体が相当に嫌いみたい。

見たくないことに目をつぶるとどうなってしまうのか?一歩でも踏み外すとどうなるのか?怖いですよぉ。
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by dlynch | 2008-09-03 22:48 | book
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