ブログトップ

cinema and book

killbill.exblog.jp

カテゴリ:cinema( 159 )

ダークナイト | クリストファー・ノーラン

e0012194_23472657.jpgなんと前作の『バットマン ビギンズ』から3年も経ってたんですね。今年一番の映画に巡り会いました。その名は『ダークナイト』。バットマンシリーズ最新作です。でも、タイトルにバットマンの名はありません。

そもそもクリストファー・ノーランが監督になってからのバットマンシリーズは、アメコミヒーローというよりも、異能のヒーローを主人公にしなければ成り立たないヒューマンドラマを描こうとしてるので、闇の騎士というタイトルの方が相応しいのかも知れない。バットマン自身が特殊能力を身につけてるわけじゃないのが、ほかのヒーローとは異なるところ。資産家であることを生かして、鍛錬とハイテクで武装してるだけだからね。いわばボランティアで夜な夜な悪を懲らしめることが本当に正しいことなのか?逆に悪を生み出しているのでは?その苦悩が実に痛々しい。そして、アルフレッドとルーシャスの大人なサポートがとてもステキ。

ブルースのその苦悩が痛いほど伝わるのは、ヒース・レジャー演ずるジョーカーの存在。話し方といい表情といい雰囲気といい振る舞いといい、完璧に人格が破綻してる。そして、体感温度が下がるくらい怖い。ダントのトゥーフェイスが余計に思えるくらい見事な演技でした。ご冥福を祈ります。

暗いトーンの中にも、バットモービルはじめ男の子心をくすぐるギミックもあり、トータルとしてすばらしい映画です。まだ観てない人はぜひ映画館で。
[PR]
by dlynch | 2008-08-31 23:47 | cinema

ブラッド・ダイヤモンド | エドワード・ズウィック

e0012194_22362740.jpg久しぶりに監督で選んだ作品です。エドワード・ズウィックといえば『ラストサムライ』が記憶に新しいところですが、『グローリー』や『レジェンド・オブ・フォール』もこれまたすばらしい映画で、骨太なドラマを撮らせたら随一。過去の作品の相性もいいので、期待して『ブラッド・ダイヤモンド』を観てみたら、期待をあっさり超えていきました。すごい映画だ、これ。

この映画を観ていなければ、ダイヤモンドはダイヤモンド、女性を飾る高価な宝石くらいの認識で、その存在が原産国では内戦を維持するための資金源となり、その確保のために強制的に労働力にさせられる人がいる。その課程では少年兵が生まれ、その利権が新しい内戦の火種になる、なんて想像をすることもなかったわけで、そんな社会的なテーマがエンターテイメントとして成立しているところがまずすごい。泣けるとはまた違う感動です。

そんな重いテーマを下地にしたアーチャーとマディの仄かな恋愛がこれまたよくて、余計に最後の会話が際だつ。ソロモンの家族愛もよかった。

そして役者。ディカプリオは『タイタニック』のせいで、アイドル的に持ち上げられちゃったけど、『ギルバート・グレイプ』を持ち出すまでもなく、やっぱり俳優としてすごい。動きにキレがあるし、迫力も存在感もある。巨匠と呼ばれる監督が使いたがるのがよく分かります。ジェニファー・コネリー、ジャイモン・フンスーもよかったなぁ。すごいすごいの連発で久しぶりのDVD購入決定です。
[PR]
by dlynch | 2008-08-24 22:54 | cinema

ゲド戦記 | 宮崎 吾朗

e0012194_2243243.jpg「そういえばジブリで見てないのがあったはずだけどなんだっけ?」「えーハウルは観たし、そんなのあった?」と我が家ではすっかり忘れ去られていた『ゲド戦記』。酷評されていることは知っていたものの、希代の名作であるナウシカやラピュタのことがあるから、期待しちゃうんだよね。

そして・・「映画館に観に行かなくてよかったね」ヨメのこの一言が、この映画の全てを物語っています。どこからどう批判すればいいのか分からないくらいぐだぐだな作品です。

まず、ストーリーに謎だけを残しっぱなし。アレンはなぜ父殺しに及んだのか?なぜ影に怯えるのか?なぜあの宝剣を持ち去ったのか?(そのわりにアレンは無くしても、さして気にしてるわけでもなし)宝剣の由来は?テルーのあの痣のは?ハイタカの旅の意味は?ハイタカとクモに何があった?ハイタカなのになぜゲド?肝心要の骨子への説明がないまま話だけが進んでいって、ときどき青臭いセリフがあって、いつのまにやらいかにも悪役風のクモと戦って誰でも思いつくような展開で勝利して、エンドロールって・・。そもそもあのドラゴンはなんだったんだろう?

それに、興行のために俳優を声優として使うのはやめた方がいい。もしくは、声優としてちゃんと鍛えてから使うべし。何を喋っているのか聞こえないんだもん。それに、アレンとテルーなんて、V6と主題歌のことを知らなかったら、ただの素人にしか聞こえない。

唯一の収穫は、これの原作ってどんなにおもしろいんだろう?って気になったことかな。ところで、原作『ゲド戦記』、原案『シュナの旅』ってどういうことなんだろう?本作、最大の謎です。
[PR]
by dlynch | 2008-08-23 22:51 | cinema

ゾンビーノ | アンドリュー・カリー

e0012194_23555389.jpg予告編が気にはなったものの、わざわざ劇場に観に行くほどでもなくて、すっかり忘れていた『ゾンビーノ』。TSUTAYAの棚にひっそりと置いてあるのを見かけて借りてみました。

「宇宙からの放射線の影響で死体がゾンビとなり人々を襲う事態が発生。しかしゾムコム社が開発したゾンビを従順にする首輪によって、地球に平和が戻った。それから数年後の小さな街ウィラード。ティミーの家でもペットとして最近流行のゾンビを飼うことに」

イントロからして人を小馬鹿にしてますよね。好きなだなぁこういうの。街中にはペットのように、あるいは奴隷のようにかしずくゾンビがフツウに歩いているわけですが、50年代のポップな色合いの家や車をバックに青々とした芝生の上をゾンビが歩いている様はなかなかシュールです。最初はこの調子で続くコメディになのかなと思っていたら、ファイドが隣のヘンダーソンさんを食べてしまった辺りからブラックな展開へ突入。そこはゾンビだからね。スタンダードな映画音楽をバックに人を襲うゾンビもこれまたシュール。ティミーくん、どうやって片付けよう?って困る前に人として怖がっておこうよ、そこは。

そこからはティミーくんのお父さんとお母さん(なんと、キャリー=アン・モス)、いじめっ子×2、隣のフェチなおじさん、ティムが思いを寄せる女の子のお父さんなど、どこか壊れた変人たちが織りなすブラックユーモアワールドで、ブラックさは最後まできっちりと続きます。命の尊厳なんて全く考慮されてないので、その辺を笑い飛ばせるかどうかがこれを楽しめるかどうかの分かれ道ですね。ちなみに「原題のFidoとは、英語圏においてペットの犬に対してつかわれる名前」だそうです。
[PR]
by dlynch | 2008-08-18 00:01 | cinema

ローグアサシン | フィリップ・G・アトウェル

e0012194_02745.jpg久しぶりのTSUTAYAで借りてきたのが『ローグアサシン』なわけですが・・・つまんなかった。観たのは1週間前だけど、もうあまり記憶にないくらい。

何がつまんないって脚本。たぶん、あの最後の謎解きを先に思いついて、そこから全体のストーリーを考えて行ったんじゃないかと思うんだけど、それにしてはローグの超人ぶりがなんだか中途半端で、クロフォードの相棒との接点が希薄。おまけにクロフォードがXXって、そんなエピソードの必要性はないと思うんだけどな。シロウとリーの確執も中途半端だし、要するに伏線の張り方がよくない。スタイリッシュっぽい映像も、ぽいだけでクールには感じられず。あと、ジェット・リーにマーシャルアーツをさせないのもどうかと思うぞ。

よかったのは久しぶりにジョン・ローンを見られたのと石橋凌の存在感かな。石橋さんは英語うまいし、日本語話せないデヴォン青木よりもどんどんハリウッド映画に出て欲しい。ケイン・コスギにはもうちょっと見せ場をあげて欲しかった。
[PR]
by dlynch | 2008-08-16 23:26 | cinema

ドラゴン・キングダム | ロブ・ミンコフ

e0012194_23454336.jpg最初はそれほどそそられなかったんだけど(ヨメは一人でも行く!と宣言していた)、『インディー・ジョーンズ』のときに流れていたトレイラーにやられてしまい、さっそく劇場で観てきました。ジャッキー・チェンとジェット・リーの夢の競演で話題の『ドラゴン・キングダム』です。

見どころは3つ。1.ジャッキー×ジェットのカンフー対決 2.ジャッキーの酔拳 3.ジェットの馬鹿笑い。あともう一つ。ナイスなオープニング・クレジット。

ストーリーはどうでもいいです。さっきまで不老不死の無意味さを説いてなかった?とか、昔の中国なのになんでジェイド将軍やスパロウなんだとか、そんな突っ込みどころは満載。それを補って余りあるのが先の3点で、ジャッキーは酔拳、ジェット(この場合はリー・リンチェイか)は僧侶とそれぞれのルーツを持ち出しての真剣勝負。大げさなワイヤーアクションは少なめで、シンプルなカンフーが楽しめます。ひゅージャッキー!かっちょいい!!往年のファンは堪らんだろうなぁ。往年のファンといえば、クールなアニメーションのオープニングクレジットもカンフーへのオマージュに溢れてるので、きっと楽しめことでしょう。

ジャッキー・チェンの声は肉声よりも石丸さんの方がしっくり来るような方はぜひ劇場へ。
[PR]
by dlynch | 2008-08-04 23:55 | cinema

インディー・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 | スティーブン・スピルバーグ

e0012194_2126544.jpg88-92年は人生でもっとも映画を観ていた時期です。そんなときに劇場で観た『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』はどきどきはらはらの冒険活劇(誰と観たのか覚えておらず)。ハリソン・フォードとショーン・コネリーのかけあいが絶妙で、今は亡きリバー・フェニックスが若かりし頃のインディを演じて、蛇嫌いとフェルト・ハットの訳を明かしたりと、大技も小技もピリリと効いたそれはそれは楽しい映画でした。

その前の『失われたアーク』や『魔宮の伝説』も面白かったし、となれば20年ぶりの新作『インディー・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国』には、いやが上にも期待は高まるわけですが、期待し過ぎました・・。

けしてつまらないわけじゃないんだけど、おもしろかったねぇって笑みを浮かべるほどでもない。それなりのレベルではあるんだけど、それなりのレベルでしかないというか。なんというかそこそこ。どこかで突き抜けて欲しかった。奇想天外なストーリーやリアルなVFXに慣れてしまった観客には、アドベンチャーってカテゴリは辛い時代かもしれません。
[PR]
by dlynch | 2008-08-02 21:27 | cinema

フラガール | 李相日

e0012194_0294973.jpg海外出張が辛いのは、いない間にシゴトが溜まってしまうところで、おかげで戻ってきてからは涙目になってました。そんなわけでやっと出張中のブログを更新。お題は行きの飛行機で涙ぐんでいた『フラガール』です。

はっきり言ってベタなストーリーです。ほい泣くシーンが来ましたよという演出がないわけでもない。それでも嫌みな感じがせずにうっかりウルウルしてしまうのは、蒼井優ちゃんと松雪さんの存在感かな。

この映画の最大の見どころは最後のダンスシーンではなくて、紀美子のソロパートの練習シーンだと思う。ただの田舎の女学生だった紀美ちゃんが、夢を見つけて、その夢に向かって努力して、夢に手が届きそうで、そんな成長の成果が凛としたあのダンスに込められていて、余計な会話も音楽なくて、とってもよいシーン。何度も見返しちゃった。

松雪さんはスクリーンに大写しになるとさすがに年齢を感じずにはいられないんだけど、きれいであることには変わりない。あのきれいさはどこから滲んでくるんだろう。前半に見せるソロパートも蒼井優ちゃんとは違う大人な雰囲気が漂っていて、女優さんってばすごい人種です。
[PR]
by dlynch | 2008-07-31 00:13 | cinema

シュリ | カン・ジェギュ

e0012194_0141993.jpg本も読み返しなら、映画も観直しということで、帰りの飛行機でまたもや涙ぐんでしまったのが『シュリ』。日韓で大ヒットし、その後の韓流ブームの先駆けになった作品です。

正直なところアラはいっぱいあります。カットのつながりが悪いので話の流れが掴みづらく、とくにイ・バンヒとミョンヒョンの関係が終盤にならないと分からない。そのイ・バンヒも超一流スナイパーの割に仕事は雑だし、チェ・ミンシクにはなぜが銃弾が当たらないし、あれ?一緒に走ってたソン・ガンホはどこ行った?カットが変わったら突然昼間が夜になったぞ?とか。CTXなんて大層な兵器を盗んでおきながら、その後の展開が今ひとつ緊張感に欠けるし。

でも、それでも『シュリ』は大好きな映画であることに変わりはありません。南北分断というシリアスでセンシティブな状況を下地にしながらも、悲恋とアクションのエンターテイメントに徹したところがいい。北の特殊8軍団の行動はリアリティとしては?だけど、ミンシクさんの爆破予告とスタジアムでの発言に迫力があるもんだから、それで納得。1年も付き合ってて分かんないかなぁ?その2人が恋に落ちるか?だけど、対峙するシーンと留守電だけでもう全てOK。ここは何度観ても鼻の奥がツーンときちゃう。無条件に好きな映画ってあるんだよねぇ。
[PR]
by dlynch | 2008-07-21 20:00 | cinema

AVP2 | グレッグ/コリン・ストラウス

e0012194_0155764.jpgB級映画は嫌いではないというか、『エスケープ フロム L.A.』なんかは大好きな映画の一つだったりするんだけど、『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』は、なんとも救いようのないB級でした・・。げらげら笑うことすらできません。

プレデターの宇宙船の中で捕らえていたと思われるエイリアンが反乱を起こし、宇宙船は地球に不時着。怒ったプレデターが(なぜか1人だけ)本国からやってきて、地球人を全く無視してドンパチ始めるわけですが、その一方で思わせぶりなエピソードで何人か登場するものの、エピソードが活かされることはまるでなく、ただとばっちりを受けて消えていくだけ。

ティーンによるお約束のセクシーシーンでも飛び込んでくるのはあいつらだし、地球人の戦いにはまるで工夫がないし、プレデターは無意味に剥いじゃうし、画面が暗くて何やってるか分からないし、突っ込むところが多すぎて、途中から嫌になっちゃう。それにいくらエイリアンでもXXやXXに手を出すのは反則でしょう。正常な人間なら、嫌悪感しか抱かないはずなのに。そんなわけで、あ!ミシェルだ!と気付いた以外は全くだめだめな映画なのでした。
[PR]
by dlynch | 2008-06-17 00:18 | cinema