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カテゴリ:cinema( 159 )

ナルニア国物語 第2章 カスピアン王子の角笛 | アンドリュー・アダムソン

e0012194_2321143.jpg久しぶりにスクリーンで観たのは『ナルニア国物語 第2章 カスピアン王子の角笛』前作から2年も経ってるんですね。4人兄弟の下2人がすっかり成長しちゃって、とくにルーシーはおしゃまさんがいい感じで似合ってきてます。

第2章になっても、王道のファンタジー路線は変わらず、ファンタジーの全てを詰め込んだような映画で、ロンドンの地下鉄からナルニアにトリップするシーンなんて最高。海岸ではしゃぐ子供たちを観てると、こっちまで楽しくなっちゃう。これからどんな冒険が始まるのかな?って感じで。ナルニアの好きなところは、動物たちが不自然にデフォルメされず、でも、キャラが生き生きしているところ。VFXがすごいのももちろんだけど、演出がすごいんだと思う。今回だとネズミの騎士、リーピチープがかわいかった。

ファンタジーなテイストながらも、大自然を舞台にした戦闘シーンは迫力満点で、成長していくピーターがほほ笑ましく、評判通りカスピアン王子はカッコよくと女性にも受ける仕上がりになってます。原作にはないというXXとXXの淡い恋愛には、ヨメはご立腹だったけど、あれは入れてもいいエピソードじゃないかな。唯一の不満は、アスランが土壇場まで出てこなかった理由が説明されていなかった点。もっと早く出てきてくれたら、あんなに犠牲は出なかったのに・・と思ったのはワタシだけではないと思うんだけど。
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by dlynch | 2008-06-15 23:26 | cinema

HERO | 鈴木 雅之

e0012194_0455623.jpg興行収入で81億円をたたきだし、2007年の邦画部門で堂々の1位、ドラマもなかなか面白かったので、押さえとして劇場版の『HERO』を観てみたら、ただ豪勢なだけの2時間ドラマ・・・

とにかく薄い。ペラペラのわら半紙のような映画です。それではみっともないから、流行りの韓流スターを担ぎ出すために全く必然性のない脚本を盛り込み、その大物代議士は誰がやるの?という期待に応えるためにタモリを担ぎ出し、親子競演の話題性作りのために松本幸四郎を呼び、脇役も抜かりなく豪華な俳優陣で固め、笑いありつつも、恋愛を盛り込み、ホロっと泣かせようと魂胆もあり、こんな映画が作りたいという発想ではなく、ドラマがヒットしたから、その下地を活かして映画で稼ぐためには、これとこれを盛り込めば興行が見込めるんじゃない?というマーケティング的な発想から生み出された商業の極致にあるような映画です。

いわゆる法廷ものは、検察と弁護のひりひりした緊迫感、裁判所と裁判官が醸し出す粛然とした雰囲気、固唾を飲んで見守ることしかできない傍聴席の無力感がたまらなくて、好きなジャンルの一つなんだけど、もう『HERO』ではこの辺がグダグダ。最後のシーンでは腹が立つより呆れました。

唯一、よかったのは中井喜一の静かな迫力のある演技だけ。『どろろ』のときも書いたけど、こんなレベルの作品を連発していていいのか?こんな映画が興行収入1位でいいのか?今は好調でも行く末が心配な邦画です。
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by dlynch | 2008-06-12 00:50 | cinema

300 | ザック・スナイダー

e0012194_1894152.jpgタイトルの『300』は攻め込まれたスパルタ軍の数。対するペルシア軍は100万人の大軍隊。史実に残る紀元前480年の「テルモピュライの戦い」を下地にした映画ではあるけれど、歴史物というよりは、ファンタジー+ゲームな感覚の不思議な映画です。

まず、スパルタ軍の男たちの肉体美からして作りもののような造型。あれ一人倒すのに現代の日本人なら50人はいるんじゃないだろうか。宇宙人のようなクセルクセス王(でも、雰囲気があってカッコイイ)に率いられたペルシア軍には、トロールのような怪人やアジアから連れてこられたというヘンなお面をつけた忍者部隊(お面がとれた姿はゴブリン?)とノリはほとんど『ロード・オブ・ザ・リング』。そんな軍隊たちがVFXでいじくりまくった錆色の背景で戦うもんだから、血しぶきが舞っても、腕が切り落とされてもリアリティがまるでなく、誰かがプレイしてるゲームを眺めるような感覚でした。

最後の最後に日本人にはなじみ深い滅びの美学のような演出があって、そこには少しだけホロリとしたけれど、基本的には映像美を楽しむ映画。怖くも気持ち悪くもないので、ポップコーン片手にわいわい楽しみましょう。アラブやアジアを馬鹿にしてるようなシーンもあるけど、そんなのいっしょに笑い飛ばしちゃえ。
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by dlynch | 2008-06-08 18:20 | cinema

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 | 庵野 秀明

e0012194_23574627.jpgテレビ版の『新世紀エヴァンゲリオン』を初めて観たのはつい最近のことで、一度見たくらいではその難解なプロットを理解できるわけもなく、また、そういう小難しいストーリーに興奮するほど若くもなかったので、絵的な書き込みの細かさとリアリティ(ロボットが有線ケーブルで電源供給されているという設定には感銘。エヴァをロボットって言ったらファンに怒られるかもしれないけど・・)、内省的なキャラクターが繰り広げる人間模様を除けば、さしたる思い入れがあるわけではないんだけど、絵や物語りが再構築され、やけに評判もいいみたいなので『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を観てみました。

で、リニューアルという意味で『機動戦士Zガンダム』と較べてみると、明らかにこっちの方が勝ってる。フィルムの特性を活かした絵作り(初号機の緑カッコよかった)、VFXの使い方(とくにヤシマ作戦ね。第3新東京市もナイス)、なによりも単なるダイジェスト版でないところが好感度大。

とはいえ、テレビ版との使徒の違いを指摘されてもよく分からない程度の前知識しか持ち合わせてないので、セリフまで覚えてるガンダムとの比較はフェアじゃないかな。でも、言い方を変えれば、これが初めてのエヴァな人にも楽しめるってことかも。続編の『破』が楽しみです。
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by dlynch | 2008-06-06 23:57 | cinema

犯人に告ぐ | 瀧本 智行

e0012194_0221053.jpgそもそもは映画のトレーラを書店で見かけたことが、原作を買うきっかけになったので、そりゃ『犯人に告ぐ』は観るでしょ。とはいえ、映画が原作を越えることは滅多になく、だから、さほど期待していたわけではないんだけど、意外になかなかよくできてます。でも、そこまで。よくできてはいるんだけど、パンチに欠ける。佳作どまりの惜しい映画でした。

まず好感が持てたのは、実力のある俳優陣を揃えたこと。奇を衒ったキャスティングもなく、ジャニーズもアイドルもおらず、誰もがしっとりとした演技を見せてくれます。原作にとても忠実で、大切なポイントが2時間にうまくまとまってるのもすばらしい。逆にまとまり過ぎていたのが弱点くらい。確実に映画が勝っていたのは、殺害現場のシーン。一般人は少年が殺害されている現場をうまくイメージできないしね。あれを映像で見せられると巻島の無念がよく伝わってくるし、伝わるだけの説得力のある色合いでもありました。

原作を読んだ人間が映画にがっかりしてしまうのは、自分が想像したキャラクターとは違う俳優が演じていたり、演出されたりするところだと思うけど、そこはこの映画でも変わらず、巻島やその奥さんを初めとして、みんななんだか違う。植草の堅物キャラはまだいいとしても、津田長がちょっとね・・。あれでは県警本部に連れてきた意味が伝わってこない。俳優陣がよかっただけにそのギャップがどうしても気になったのでした。
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by dlynch | 2008-05-08 23:59 | cinema

プレステージ | クリストファー・ノーラン

e0012194_0485320.jpgそーいや、ヒュー・ジャックマンが主演してたマジシャンの話だよなという程度の予備知識で『プレステージ』を借りてみたらば、ライバルはクリスチャン・ベイルだし、アシスタントはスカーレット・ヨハンソンだし、おまけにデヴィッド・ボウイさまは出てくるし(最後の最後まで違う人だと思ってました。年とっちゃったなぁ・・)、監督はクリストファー・ノーランだしと何気に豪華な布陣だったにも関わらず今ひとつ消化不良な映画。

面白くなくはないのだけど、物語の核になっているアンジャーとボーデンの確執が今ひとつよく分からないこと(ボーデンの意図はどこにあったのだろう?)とボーデンのトリックがやっぱりそれだったの?という肩すかしが消化不良を感じさせる元凶。なんとも中途半端。そして、あのテスラ・ニコラ発明の機械。もはやトリックじゃない。あれは反則技でしょう。せっかくのスカーレット・ヨハンソンも魅力に欠けるし、俳優陣も今ひとつ。

なりふり構わず剥き出しの感情をぶつけて、泥沼でもがきあう男同士の醜い争いが人間を感じられて、そこは面白かったところです。それにしてもヒュー・ジャックマンはシルクハットが似合いますなぁ。同い年とはとても思えません。
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by dlynch | 2008-05-07 23:48 | cinema

バイオハザードIII | ラッセル・マルケイ

e0012194_1538153.jpgリリースされた頃にゲームをプレイしたことがあり、IとIIも観たことがある。でも、ほとんど覚えてない、という状態で『バイオハザードIII』を観てみましたが、なかなか楽しめました。

この映画の魅力はなんといってもジョヴォヴィッチの威風堂々な立ち姿。東欧系な顔立ちに見事なプロモーション。あんなロングコート着てるのに足下は余裕たっぷり。バイクに跨っている姿が格好いいこと。アクションにもキレがあって、この辺がそんじょそこらの女優さんと違うところというか、ハリウッドの女優さんって、別にアクションを売り物にしているわけじゃなくても、高いレベルでこなしちゃうところがすごい。いつの間にやら身につけていたスーパーパワーを発揮するVFXも見所。カラスのシーンは久しぶりに鳥肌が立ちました。

お話自体は小難しいところはなにもなく、よくあるアクションもののパターンで、そこにホラーらしくビクッとさせられる仕掛けがあったりして、あーだこーだ言わずに子供のように楽しめます。それでもあーだーこーだ言いたいことが一つだけ。あの頼りないフェンスでゾンビの侵入を防げるんだろうか?
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by dlynch | 2008-05-06 15:38 | cinema

スターゲイト | ローランド・エメリッヒ

e0012194_2354464.jpgテレビ版の『スターゲイト SG-1』にはまっているヨメが、テレビ版は映画版『スターゲイト』の続編だという情報を仕入れてきたので、つきあって観てみました。公開当時はモーフィングが話題になったんだけど、興行や評価はさんざんだったんだよね。

カート・ラッセルがまるでアメコミのような短髪+軍服姿で登場したときには、そもそも監督がエメリッヒだし、ここはひさしぶりのB級を楽しもうと思ったら、意外にも正当派なSF超大作。しかも、おもしろい。うだつの上がらない科学者が(ジェームス・スペイダー!最近見ませんね・・)ひょいひょいと謎を解いてしまい、その彼がゲートの向こうでも行動力を発揮していくのは、古典的な手ではあるけど楽しい演出。古代エジプトの文化と異星人の関連性や異星人とのコミュニケーションには文化的な香りもして、おもしろさは冒険活劇だけに止まらない。

隣で見ていたヨメは「あーなるほど。それはそういうことなのね」と何度も頷いていたので、テレビ版を観てる人は早めに映画版も観た方がいいかも。えっそんなこと知ってるって?
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by dlynch | 2008-05-02 23:54 | cinema

アポカリプト | メル・ギブソン

e0012194_22491089.jpg久しぶりにDVDでも観るかと、ビールとおやつを用意したまではよかったんだけど『アポカリプト』を選んだのは失敗・・。冒頭のちょっとした笑いと後半の逃走シーンに少しだけエンターテイメントがあったものの、歴史を必要以上にリアルに描こうとしているので、愉しむっていうよりは、学んでるって感じ。背筋を伸ばして観ないといけないというか。

とくに生け贄にまつわるエピソードが、そこまで直接的な表現をしなくてもいいじゃんと突っ込みを入れたくなるくらいに凄惨に描かれていて、捕虜を連行する敵対部族も現代人の感覚からするとあまりにも残虐なので、気分が盛り下がります。

それとよく理解できなかったのが主人公のジャガーの行動。ただひたすら逃げる逃げる。父親や友人が倒されても何もできずにただ逃げるだけ。現実はたとえそうだったとしても、フィクションなんだから、ヒーロー的な側面も見せて欲しかった。

あの父親の言葉はなんだったんだろうか?そして、あの最後の海岸で何が伝えたかったんだろうか?そんな疑問もすっきりとせず、消化不良な感じ。
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by dlynch | 2008-04-23 22:49 | cinema

レストレス -中天- | チョン・ドンオ

e0012194_22142966.jpgここのところべた褒めの韓国映画でしたが、ここに来てがっくしな『レストレス -中天- 』・・。チョン・ウソンが出てるのにこりゃないでしょうって出来映えでございました。

映像はとてもきれい。きめが細かくて、深みがあって、色彩が鮮やか。でも、それだけなんだなぁ。ワイヤーを駆使したアクションはワダエミさんの衣装デザインもあってか『HERO』にしか見えず、しかも『HERO』の方が、超絶VFXや役者(ジェット・リーとかだしね)、色合いが徹底していたので、較べちゃうと今ひとつ迫力に欠ける。『MUSA』のときのウソンの槍さばきは重量感があって、かっこよかったのに。

なによりもカットのつなぎが悪くて、話がちっとも分からない。おれだったら、ここのエピソードはここにつなげて、ここはもうちょっと膨らませて、ここは入らないからカットなんて、監督気分になってました。翻訳もイマイチで、処容隊って言われても、何の部隊のことか分からなくないですか?ところで、イ・ヴァクは何で中天にいくことになったんだろう。久しぶりのDVDだったのになんだかフラストレーションが溜まってしまったのでした。
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by dlynch | 2008-04-08 00:30 | cinema