なんの予備知識も持たないまま借りてきた
『モンスター』。
劇場で観たトレーラーが印象に残っていたんですよね。
そして、見はじめること10分ほど。
「なんだか、ものすごい不細工な女優さんだね、この人。売春婦役がピッタリ」とワタシ。怪訝な顔でDVDを一時停止して「もしかして、
シャーリーズ・セロンって知らないの?」とヨメ。「だれそれ?」「LUXのCMに出てるじゃん」「フラワーバスであぁぁ~んとかいうやつ?」「なにそれ?とにかく元スーパーモデルで、すっごくきれいな人なの」と呆れ顔のヨメ。
全然知りませんでした・・
というわけで彼女を知る多くの人が、デニーロばりの変貌を遂げたシャーリーズ・セロンの変わりっぷりに驚いていたようですが、前知識の無いワタシには、実在の連続殺人鬼アイリーン・ウォーノスにしか見えませんでした。演じているというよりも彼女そのものです。
クリスティーナ・リッチも見事。主体性がなくて、世間知らずで、甘えん坊。イライラさせてくれました。でも、狂気に走るアイリーンが恐ろしい殺人鬼ではなく、切なくて、悲しい人にしか見えないのは、彼女に寄るところが大きかったように思う。
いい映画ではないし、面白い映画でもないんだけど、確実に何かを残していく。クサイ言い方をすれば「愛するってなんだろう?守るってなんだろう?」って考えてしまう映画でした。見終わったあとにWebを見ていてなるほどと思ったんだけど、大好きな
『テルマ&ルイーズ』はこの二人を下地に描かれたんだってね。納得。
アイリーンとセルビーの激しいレズシーンで流れた
Journeyの「Don't Stop Believin'」はものすごーくよかったなぁ。鳥肌立ちました。