友のために戦う、誇りのために戦う、守るために戦う。
何度となく使い古されたこの設定に弱いんです。そういう戦いを決心するシーンではどんな俳優さんでもとてもいい顔をするし、演出にも力が入っているので、もうそれだけで、涙腺がゆるんじゃう。
『キングアーサー』で、ダゴネットがルーカンを見送るときに見せた表情がまさにそれ。このシーンに続く、氷原の戦いでの、「そろそろ後ろを振り返るのも飽きた」とか軽口を叩きつつ、8人で200人の敵に立ち向かう騎士たちの勇敢な姿には身震いします。
描き方のせいなのか、演じたクライヴ・オーウェンの線が細いからなのか、主役のアーサーに較べて脇を固める騎士たちの方が目立っていたのが、残念ではあるけれど、いわゆる「アーサー王と円卓の騎士」の伝説を知らなくても、ブラッカイマー好き(
『パールハーバー』は除く)には十分に楽しめる映画でした。